私には障害があります(22歳・女性）

私は結婚相談所に勤務して約15年、現役バリバリのスタッフです！
ご相談内容を拝見致しました。実は相談所でも同様のご質問をよく頂きます。
この問題は本当にタイミングが難しいですよね。「永遠のテーマ」と言ってもおかしくないと思います。選択肢としては物理的に「先に伝えておく」「後になってから伝える」の2択になるのかなと思いますが、正解はお相手様に伝えてみないとわからないから難しいですよね。お相手様が質問者様に対して理解を示してくださるかどうか、イチかバチかなんです。
さてこれはどちらが正解なんでしょうか。どちらも正しい様な気がしますし、間違っている様な気もします。それぞれにメリット・デメリットがあると思われます。

まず、「先に伝えておく」事から考えてみましょう。お相手様が受け入れてくださった場合、メリットとしてはお相手様がそれ前提で交際してくださるワケなので、質問者様のお気持ちは一気に楽になります。この先、「障がいの事を伝えたら冷められないだろうか」という不安を抱えなくて良い、という事です。また、それと同時に質問者様はお相手様の前で自分らしくいられるでしょう。「隠さなくて良い」というのは強力なメリットです。お互い気持ち良い交際が出来る、というものです。
ただしデメリットもあります。それは障がいを伝えた瞬間、アッサリ振られてしまう可能性があるという事です。予め伝えるという事は、いわば「まだ人間関係が構築されていない状態でこちらがカミングアウトする」という事になるので、お相手様の気持ちが揺らいだ時に支えるものが無く、そのまま倒れてしまう・・・というワケです。「あっ、じゃあもういいです（別の人を探そう）」とアッサリ切られてしまう可能性があるんです。
という事で、これにハマると質問者様のマッチングアプリの活動がなかなかうまく進みません。せっかくデートにこぎつけても最初の1回で終わってしまう事が続く可能性があり、質問者様の心が折れてしまう・・・という事も考えられます。

次に「後になって（交際がかなり進んで）から伝える」ですね。メリットとしては先に人間関係を構築してしまいますので、後になってカミングアウトしても「大丈夫だよ」とお相手様が理解を示してくださる事が期待できます。
いいなと思っていた相手から多少「私、こういう所があるんだけどいいかな？」と言われても既にプラスの気持ちになってしまっているので、「うんいいよ」というお返事をしやすいのです。
ただしその時点で「何だ、そういった事ならもっと早く言ってほしかった」と言われ、場合によっては相手を大きく傷つけてしまうケースもじゅうぶんあります。これがデメリットです。
これは本当にお相手様のご性格によって違いますね。ヒドイ方なら感情的に何か言ってくる可能性もあります。その場合、お互い理解が進んでしまっているので嫌な思いをする事になるのは「前もって伝えておく」の比じゃない、かもしれませんね。

という事で、これは本当にケースバイケースなんですが、私のオススメは3つ目の選択肢、「ある程度早めに伝える」です。
初回デートとかでは敢えて言わないワケです。だから初回はお互い、シンプルに「楽しく」過ごします。お互い相手に対して「なんとなく、こんな感じの人なのかな」くらいのイメージでデートを終えます。いわば様子見、ですね。（今の質問者様はその形になっていると思いますが）
そして2～3回目くらいまでにデート中の雰囲気を見ながらサラッと伝えてみる。あくまでサラッと、です。思い詰めた様に深刻になってしまったり、後ろ向きな雰囲気を出してはいけません。私は障がいを語る資格はありませんが、本人が障がいをモノともせず、気持ちは必ず前向きである・・・というのが素敵だと思います。例えばパラリンピックに出ておられる選手って皆、キラキラ輝いていますね。強い心と身体を持っておられます。気持ちはあんなイメージです。
だから努めて明るく話してみます。そうすると、相手からすると「あっ、そうなんだ。あんまり気にならないね」という感じで受け取られやすいです。
仮にそこで交際がダメになったとしても、まだお互い気持ちを入れる前なので傷は浅いです。喧嘩にもならないでしょう。相手からすると「早めに言ってもらって良かった」ととらえてくださるかもしれません。
以上、これに関しては正解というものがなく、どうしても冒頭に申し上げた様に「イチかバチか」になってしまいます。しかしその中でも、少しでも安全な道があるとすればその策を取りたいと考えるのは自然な事です。
質問者様は今回のお相手様と一度既にお会いされているので、仮に次回まだ勇気が出なくても、その次くらいまでには触れてみるのが良いかと思われます。お相手様からしても質問者様の誠意を感じると思いますよ。
以上、少しでもご参考になれば幸いです。