紹介された年上男性との食事でリーズナブルなイタリアンはNG？(24歳・女性）

こう言っては元も子もないのですが、こればかりは、「人による」と思います。今回の年上男性は、リーズナブルなイタリアンのお店が気に入らなかったのかもしれませんが、男性によっては、「安いお店なら奢っても負担が少ないからラッキー」と思ったり、「マナーに厳しくなさそうなお店だから気軽に入店できそう」とか、「高いお店よりもリラックスして話せそう」とか思う人もいるはずです。こればかりは相手によりますので、「答えはこれ」と一概に言うことができません。そこで私は、「なんでもいい」と言われたとしても、今回のように自分からは具体的なお店を提案せず、相手の希望を探りながら、一緒にお店を決めていくことをおすすめします。

私は、相手から「なんでもいい」と言われても、その言葉は信用しないようにしています。人は大体、初対面や関係がまだできあがっていない人に対しては遠慮する傾向にあり、希望があっても具体的には言いにくいため、「なんでもいい」と言ってしまいがちです。ですので、私の場合は「なんでもいい」と言われたら、「そうなんですね。じゃあどうしましょうかね・・・」と言いつつ、質問をしながら、相手の心の中にある「本音」の部分を少しずつ探っていきます。

まずは、「好きな食べ物はありますか？」とか、「苦手な食べ物とかアレルギーとかはありますか？」というように食の好みから聞いていきます。続いて、「ちょっといいお店と、気軽に入れそうなお店、どちらがいいですか？」と聞いてみたり、「近いところがいいですか？それとも少し遠いところでもいいですか？」と聞いてみたりして絞り込んでいきます。さすがに相手もすべての質問に「なんでもいい」とは答えづらく、聞かれた限りは、お店選びのヒントになるような、心の奥の本音を打ち明けてくれるはずです。
ほかにも、「今日は何時頃まで大丈夫ですか？」と聞いて、閉店時間をもとに店を絞り込んでもいいかもしれませんし、「昨日の夕食は何でしたか？今日は全然違うものを食べませんか？」と聞いてみるのもいいかもしれません。
とにかくいろいろ聞いてみましょう。こうすることで、「どちらかが一方的に決めた」というのではなく、「一緒に決めた」という形に持ち込むことができますので、相手はそのお店に行くことについて納得しやすいし、不満も出にくいです。

余談になります。私は職場で飲み会の幹事を押しつけられることが多く、店選びも任されます。その際、上司や同僚から、「お店はどこでもいいよ」と言われたのを真に受けて、私が1人で決めたところ、当日、参加者から、「好みじゃない」だの「高い」だの「居心地が悪い」だの、言いたい放題、不満の嵐でした。その反省を踏まえ、それぞれに質問をし、本音を探ってから店を選んで、「みんなで決めた」形にしたところ、まったく不満が出ませんでした。正直、私が1人で決めたお店とどこが違うかというと大差ないのですが、人は、「自分も意見を出して決めたお店」というのが頭の中にあると、不満を感じにくいのだと思います。

前述したように、お店選びは、「なんでもいい」となりやすいため、とても難しいです。ですが、ご紹介した方法はすごく効果的ですので、お役立ていただけましたら幸いです。