彼女の性格に疲れています。傷つけずに別れるにはどうしたらいいですか？(29歳・男性）

私は仕事で苦情対応を担当しています。彼女をクレーマーと同じように扱うのは申し訳ないのですが、長時間に渡って理不尽なことを言うクレーマーに帰ってもらいたい時のテクニックが活用できると思いましたのでご紹介させてください。

理不尽なクレーマーを帰らせるには、「矛盾」に気付いてもらうことが大切です。
長時間に渡り理不尽な苦情を言うクレーマーは、苦情を言っている自分の行動を正当化するために、よく、「お前たちのことを思って言ってるんだよ」とか、「お宅の店がもっとよくなってほしいから言ってるんだ！」と言うことがあります。私はあえてこの言葉を引き出し、「そうですね。それでは貴重なご意見をいただきましたので、今来られているお客様にさっそくよりよいサービスができるように、私はこれにて現場に戻らせていただきますね。ありがとうございました」と言ってその場を去ります。こうすると相手はこれ以上苦情を言うことができません。苦情対応を担当している、いわば“上の者”を長時間拘束するという行為は、「よくなってほしい」という思いと矛盾しているからです。よくなってほしいのであれば、不満点は簡潔に伝え、“上の者”にもすぐにサービス向上にとりかかってもらったほうが早いわけですからね。こうして矛盾点に気付かせることができれば、理不尽なクレーマーを撃退できます。これを彼女への対応にあてはめてみるのです。

まず彼女に、「僕にどうなってほしい？」と聞いてみましょう。そうすると、「仕事よりも私を最優先にしてほしい」とか、「仕事はやめてもいいから私との時間を増やしてほしい」などと言うと思います。これを受けてご相談者様は、「そうだね。一緒にいたいよね。僕もできればそうありたいと思ってるよ」と同意し、共感を示してください。苦情対応に否定は禁物です。
続いて、「○○ちゃんはどんな彼氏が理想？」と聞いてみます。すると、「ずっと一緒にいてくれる人」とか、「会いたいときにすぐに会いに来てくれる人」とかそういった言葉が返ってくると思います。そうしたらご相談者様は、「そうなんだね。でも僕は○○ちゃんのことももちろん大事だけど、仕事も頑張りたいと思ってるし、夢も追い掛けたいんだ。そうなると、○○ちゃんに呼ばれたときに、すぐに駆けつけたり電話に出たりすることはどうしても難しいんだよね」と伝えます。そして、「ってことは、○○ちゃんの理想の彼氏って、もしかして僕みたいな人じゃないんじゃない？」と尋ねてみてください。
これで、「会いたいときにすぐに会いに来てくれて、仕事よりも何よりも彼女である自分を優先してくれる人が理想なのに、そうではない彼氏と付き合っている」という矛盾を自然に指摘することができます。また、「別れてほしい」という一方的なお願いではなく、「別れたほうがいいのかな」と相手に気付かせる方法でもあるので、恨みを買うこともありません。

彼女さんを理不尽なクレーマーと同列に扱ったような言い方をしてしまい申し訳ございません。ただ、私は理不尽なクレーマーはかなりの強敵で、無敵と言っていいくらい強い存在だと思っており、そのクレーマーを撃退する方法を活用すれば、彼女に去ってもらうことも可能だと考えたのでご紹介させていただきました。

余談ですが、矛盾を指摘することで、彼女の行動や考え方が改善され、ご相談者様が「もう少し付き合ってもいいかな」と思えたらお付き合いを続けるに越したことはないと思います。上記でご紹介した方法は、穏便に別れるのにも役立ちますが、彼女の行動を変容させてよりよい交際をしていくことにも繋がると思いますので、もし交際が続けられるようであればそのほうが良いと思います。