同棲直前の喧嘩(35歳・男性）

とても大切な事をご相談いただきありがとうございます。

私も同棲から婚約・結婚に至る過程で、質問者さんと似た状況になった事がありますので、その経験を踏まえて客観的に回答いたします。

まず、大前提として、女性（特に外見が魅力的な女性・愛嬌がある女性）は、今までの人生全般、老若男女の全方位からちやほやされて、本来ならまかり通らない事も可愛いから許されて今まで生きてきた、という状況になる事があります。
その場合、相手が折れてくれやすい人生だったので、自分の意見が１００％通る状況に慣れており（むしろそれを当たり前だと思っていたり）、「言う通りにしてくれる事が愛情」と感じる人になる事も多いです。
逆を言えば、「自分が折れる」「１割でも相手にゆずる」という経験値が少ない人生だったとも言えますが、当然ながらその生き方では他人と生活を共にする事は不可能ですよね。

さて、ここで大切なのは、彼女に「今まではそれで良かったかも知れないけれど、同棲・結婚となったらあなたに考え方を改めて貰わないと難しい」という事をハッキリお伝えする事です。
そして、彼女に、「会話を避けて不満を全面におしだしていれば相手が謝罪してくれる（自分の言う通りになってくれる）」という、「良くない意味での成功体験」をこれ以上積ませない事です。

質問者さんが課題に感じている部分は、非常に重要なポイントです。
同棲後も、結婚後も、人生のパートナーとは常に「話し合い」の連続です。気持ちの良い話し合いができない関係性では、いかに思いがあったとしても、この先４０年、５０年と続けていくのは難しいでしょう。

私の話になり恐縮ですが、私も今の夫と同棲・婚約中は、「自分の意見が少しでも尊重されないと感情的に爆発する女性」でした。
その時、彼から「怒りの感情や不機嫌な態度で相手に言う事を聞かせようとするのはモラハラだよ」と言われ、最初こそ怒り心頭でしたが、後々、「今までこんなに私にちゃんと面と向かって指摘してくれた人がいただろうか」「私に嫌われる事を恐れず意見してくれた人はいただろうか」「これってすごい愛情なんじゃないか」と思うようになり、そこから相手の言い分も少しずつ聞けるようになっていき、同棲４カ月目に結婚にいたりました。

上記はあくまで私の一例ですが、確実に言える事は、「彼女はきっかけがないと変わらない」という事です。

彼女が「将来を真剣に考えているか不安」と言うのであれば、まずは婚約（プロポーズ）しても良いと思います。（同棲後の婚約破棄ならまだ質問者さんも戻る事ができます）
しかし、上記の課題はしっかり伝えましょう。例えば、「もちろん自分も一緒に向き合うけど、この課題が解決されないなら結婚は難しい。同棲する中で一緒に変わる努力をして欲しい」という感じです。少し厳しい言い方になっても、「婚約」があれば質問者さんの本気は伝わると思います。
また、「未来の話」も有効なので、意識的に半年後、1年後の話をしましょう。例えば、「来年の夏は花火したいね」とか、「来年のお正月はもしかしたら（子供と）３人で迎えるかもね」という感じです。

家電に関しては、「ここで節約しない場合、他の事（例えばデートでいくお店やランチのランク、今後の旅行の回数、フォトウェディング、指輪関係など）で節約してもいいかな？２人のお金は有限で、望むもの全てを叶える資金力はないと思うから、使う場所は考えないとだよね」というようにお伝えしてみても良いかも知れません。

持ち家と賃貸に関しては、彼女がどうしてそんなに持ち家にこだわるのかをもう少しヒアリングしてあげても良いと思います。
もしかしたら、「マイホームが夢だった」「実家が遠いから、賃貸ではなくて、ここが自分の居場所という安心が欲しい」「賃貸での同棲ですごく嫌な経験をした事がある」など、彼女なりの考えがあるかも知れません。
その上で、交渉してみましょう。
例えば、「マイホームは、子どもが自立したあと広く感じて管理も大変って聞くから、子育てが終わったら２人で住むのにちょうど良い大きさのマイホームを建ててもいいかもね。そうしたらその時好きな場所も選べるし。例えば○○の実家の近くでもいいし、海辺とか避暑地とかで２人で静かに暮らすのもいいよね。」という感じです。もしくは、「夢があるならマイホームだけど、金銭的にお得なのは長期的に考えたら賃貸ってよく言うよね。マイホームを選ぶなら、他の事はけっこう節約する事になるけど、それでもマイホームがいいかな？」「マイホームだと、２人でペアローンも組めるしね（ちょっと彼女にとってマイナスになるような事を言う）」という感じも良いでしょう。（大切なのは、彼女に人生トータルで２人で稼げるお金と、その使い道を長期的な目線で考える視野を持ってもらう事です）


いかがだったでしょうか？私からの回答は以上です。少しでも参考になる部分があると、とても嬉しいです。
偉そうな言い方をしてしまいましたが、私もまだまだ修行中の身です。未だに夫に対して「もっと私の言う通りにして！私を愛してないの？！」と思ってしまう時もあります。
ですが、私はあの時正面から指摘してくれた夫に心から感謝していますし、私が成長できたのは、同棲中に「前よりちょっとずつ話しやすくなったね」「すごく変わって来たね」と少しの変化でも褒めて伸ばしてくれた夫のおかげです。

質問者さんも、強い思いがある彼女だからこそ、代わりの人はいないというお気持ちがあるかと思います。
ぜひ、「この愛情は彼女に愛情として伝わる」と信じて、行動してみてくださいね。
また何かあればいつでもご相談おまちしております。応援しております！