恋人がいるのに異性と帰るのは普通なのでしょうか？(23歳・男性）

私は結婚相談所に勤務して約15年、現役バリバリのスタッフです！
ご相談内容を拝見しました。これはなかなかにしんどいご状況ですよね。質問者様はご自身の事を「嫉妬深い」と分析されていますが、嫉妬深いタイプではなくてもモヤッとして当然な案件だと思います。質問者様の彼女様の言い分としては、駅まで異性の友人と一緒に帰る事については「ただの友人関係」なので、そこに恋愛の要素を挟む余地が無く、余地が無いからこそ開き直りと言いますか、「えっ、何が悪いの？」という感じなんでしょうね。まあモラル的にはちょっとどうなのかなと思われて然りですね。そのご友人と彼女様は何か共通の趣味でもあるのでしょうか。
しかし、実はこれ、なかなか厄介です。コトはシンプルなんですが、その分、対応が非常に難しいものになっています。
今後、どうすれば良いのでしょうか。質問者様の取りえる方法は大きく分けて2つあると思われます。
①「彼女に対して何かしらのアクションを起こす」
②「自分の気持ちをコントロールして収める」
の2つです。

①は例えば「彼女に強めに注意してみる」「情に訴える」「腹を割って話してみる」という様なものが含まれます。要は、「何とかして彼女に改善してもらう」という事ですね。なりふり構わぬやり方をすれば「他の男性と一緒に帰るのはちょっと違うと思うので今後やめてほしいと彼女に伝える」となりますが、この行動の最大の懸念点は「彼女にストレスがかかる可能性が高い」という事です。

あくまで私の予想なんですが、この件は今、質問者様と彼女様が腹を割ってお話をされても良い流れにならない様な気がするのです。「やめて」と言われたら反発したくなるのが人間です。もし彼女が「あっ、彼がイヤがってるな。やめておこう」と敏感に察してくださるタイプなら、先頃、質問者様が彼女様にこの件を尋ねた時に皆まで言わずとも「ごめんね、確かにあんまり良くないよね。もう今後は止めておくね」と言うはずです。つまりその場で解決しているので、そもそも質問者様は現状のお悩みに至っていないというワケです。
しかし彼女はそう言わないばかりか、「何が悪いの？」という様な意見まで述べています。これは根本的に考え方、とらえ方が違うという事です（これは彼女様を悪く言ってるワケではありません。どのカップルでも意見の相違は必ずあるものだと思います）。
その様な方に自分の意見をいくら頑張って伝えても跳ね返されて終わりです。それどころか、言い方を少し間違えると「違うって言ってるのに。（質問者様の）心が狭い」「私を信用してくれないの？」とまで思われる可能性があります。要は、彼女様に心の距離を置かれてしまう可能性がある、ということです。こんな事になってしまうと本末転倒ですよね。ではどうすれば良いのか。これが②「自分の気持ちをコントロールする」です。

「自分の気持ちをコントロールする」というのは具体的にどういう事でしょうか。例えば、「モヤッとするが、寛大な心でそれを許す」「それも含めて彼女の考え方なので、とやかく言い過ぎない」という様なものです。彼氏がいるのに別の男性と一緒に帰るのは一般的に考えておかしいとかおかしくないとか、そういう論点ではなく、一般的におかしいとしても僕は許すよ、と懐の広さを見せるという事です。
「えっ、それって何もしないで指をくわえて見ていろという事？」と思われますよね。しかし中長期的に見ると、「相手を変えるより、自分を変える方」が簡単かつ確実なんです。
具体的には「あいつと帰るのは別に止めないけど、たまには僕とも帰ってね」くらいにとどめておきます。そうすると彼女様も「うんわかった！ごめんね（心が広いなぁ）」となる可能性が高いです。

・・・と、ここまで読んでいただいて、「そんな事できたらそもそも相談してないよ」「どうも納得できないなぁ」という場合。お気持ち、非常によくわかります。ちょっと結論としてはご都合主義というか、理想論というか、キレイごとという気もいたしますよね。
うーん難しいです。そうですね、例えば以下の手段はどうでしょうか。「第3者の介入」です。具体的には、彼女様と友人関係かつ、質問者様が恋愛事を相談できそうなポジションの人はいませんでしょうか？シンプルですがそれだけに難しいこの件、質問者様から直接彼女様に面と向かって交渉する事は、思っても無い方向に流れやすいです。という事で中立的な立場の人に「えっ、彼氏がいるのに別の男性と一緒に帰ってるの？あなた何を考えているの？」と言ってもらうんです。仕上げに「よく彼氏も耐えてるよね、偉いわ」とまで言ってもらえると完璧です。質問者様を上げつつ、彼女様に反省して頂く事が出来る。その様な中立的立場の人がいる時限定ではありますが、こういった手段もあります、というご提案です（中立の立場の人には是非スタバでもご馳走してあげてください）。
いずれにしろ、彼女様との直接対決は出来るだけ避けた方が良いでしょう。いくら言葉を選んでも、関係が破綻してしまうリスクが伴います。この件、何度も申し上げますがシンプルなだけに手強いです。
以上、少しでもご参考になれば幸いです。