会社の一つ上の先輩が気になってるけど、部署も違い接点がほぼない。その相手と仲良くなりたい(21歳・男性）

私も長年総務部で仕事をしておりまして、わかることがありますので回答させてください。

総務部の人は、新入社員を迎えるにあたって長い時間をかけて準備をしています。そして、迎えたあとも、新入社員が不安なく順調に仕事を始められているか、しっかり職場になじめているかというのをすごく気にしています。こういった総務部の人の仕事内容や心情を踏まえてアプローチするのがおすすめです。

例えば、今度すれ違った時に、「○○さん、お疲れさまです！」と挨拶し、「ちょっとだけいいですか？」と声を掛けましょう。そして、「ずっとお礼を伝えたかったんです・・・。入社して1ヶ月経ったんですけど、それなりに順調に仕事のスタートが切れてて、それもこれも入社式の日に雑談で緊張をほぐしてくださった○○さんのおかげだと思うんです。大げさに聞こえるかもしれませんが、○○さんのおかげで社会人生活の順調なスタートが切れたんです。ありがとうございます！」と伝えてください。総務部の人からするとこのように言われるのはかなり嬉しいことで、言ってくれた相手に好印象を持つのは間違いなしです。

ここ数年の新卒のみなさんは新型コロナの影響で厳しい行動制限の中、学生生活を過ごしてきたこともあり、コミュニケーションが苦手だったり極端におとなしかったりする人が多いと、実際に新入社員を迎えている私は感じています。それこそ自分から先輩社員に雑談を仕掛ける人はほとんどいません（これはいつの時代もそうかもしれませんが）。そのような中にあって、積極的に話しかけてくれて、しかも自分の仕事を褒めてくれる新入社員は、先輩社員にとっては嬉しいし、頼もしい存在で、ほかの新入社員とは違う「特別な存在」として認識するはずです。

こうしてお礼を伝える会話をしたのをきっかけに、今後はすれ違うたびに「○○さん、お疲れさまです！」と、名前を呼んで挨拶しましょう。人間は自分の名前を呼ばれると脳が嬉しいと感じるようにできているため、名前を呼んで挨拶すると相手に好印象を持ってもらいやすくなります。すれ違って挨拶する際、何回かに1回は、「おかげ様で頑張れてます！」という感じで一言添えましょう。これを続けていけば、もし今後、仕事上や、職場の飲み会などでほんの数分でも話せるチャンスに恵まれた時に、自然な流れで雑談に入れます。すれ違った時の挨拶は、「いざという時（数分でも話せるチャンスに恵まれた時）」に備えての“下準備”です。今はまだ関係が浅いので、まずはこの下準備をしっかりと行っていきましょう。

私は何度も職場恋愛を経験し、妻とも職場で出会い、結婚しましたので、職場恋愛推奨派です。「まずは仕事に集中すべき」とか、「会社は仕事をする場所だ」とか、それはもちろんそうなのですが、結婚する人自体が少なくなり、少子高齢化も進んでいる昨今、そういう正論ばかり言っている場合ではなく、社会全体で若者の恋愛を応援しなければならない時代になっていると私は思います。当然、職場恋愛をするのであれば公私混同に気をつけたり社内の人間関係を壊したりしないようにするなど、気をつけなければならないこともいろいろとありますが、ご質問の内容を読む限りご相談者様は考え方がしっかりしており、そのあたりもわきまえられる方だと思いますので問題ないでしょう。

最後になりますが、私は社会人15年目で、ご相談者様からすれば社会の先輩なのは確かなものの、先輩風を吹かせるようになってしまうのは本望ではなく、今回の回答がもし上から目線に聞こえておりましたら申し訳ございません。しかし。社会の先輩として、そして職場恋愛を成功させてきた先輩として、少しでもお役に立てたらという気持ちではおりますので、今後も何かお悩みがありましたらご相談いただけたらと思います。